UNDER WORLD






 序章  「NEW WORLD」

 シンと静まったこの土地に、別れを告げるときが来た。
静まったといえども、今だけが静かなわけでもなく、ココは元から静まり返っている場所なのかもしれない。
この時間帯になると、大勢の蝙蝠が騒ぎ始める。
元から暗い世界が、漆黒の闇に包まれる。
そして…ぼうッ…と街灯のような光が明滅を始めるのだ。
それを目で確認すると。
トクン…トクン……
緊張するあまり、胸の鼓動が高鳴っていった。
「決めたんだ。行くって…」
ずっと、心に決めてきたんだ。
こんな、精神も自分自身も不自由な場所に閉じ込められるのならば、どんなに辛くても、ココではないどこかへ身を潜めようと。
バサ…と背中からゆっくりと蝙蝠のような翼を広げ、空に怪しく浮かぶ黒い大穴に飛び込んでいった。


>>第一章「吸血鬼と 鎮魂曲 レクイエム

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